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 3年前に舞台を降りた国民的アイドルが、遠く博多の地で再び輝いた。福岡放送(FBS)の新人アナウンサー・小林茉里奈は、AKB48の正規メンバーとして活躍した、本物のアイドルだった。

「劇場公演でのトークコーナーが苦手な後輩が多かったんです。どうやったらこのコたちがしゃべりやすいのかなって考えているうちに、人の魅力を引き出す仕事ができたらな、と思うようになりました」

 その答えが、アナウンサーだ。大学2年生のときにAKB48を卒業。全国のテレビ局約30社を受験して、FBSの内定を勝ち取ったのだ。

「午前中はアナウンサーとしてニュースを読み、午後は報道の記者として取材に行くことが多いです」

 駆け出しのアナウンサー兼記者に、容赦なく叱責が飛ぶ。

「大雨のあとの川をリポートしたときに『葦』が打ち上げられていますって言ったら、デスクに『お前はそれが100パーセント、葦だと言い切れるのか? 無責任な原稿を書くな』と怒られて、撮り直しに。悔しくて泣いちゃいました……」

 そんな小林アナとの初対面を、アナウンサー歴24年の大先輩・浜崎正樹アナは覚えていた。

「最初にエントリーシート(履歴書)を見たとき、『あ、まりんちゃんだ』と思いました。僕、けっこうアイドルが好きなので(笑)
 
 それはさておき、試験のときから、じつに気持ちのいい切り返しができるコだなと。モノづくりを理解しているというのが、いいアナウンサー。

 取材して、原稿を書いて、編集に立ち会って、まずは中継リポーター、いずれはワイド番組のメインの席に座ってほしい。どんどん失敗して、怒られながら成長していってほしいですね」

 新たな舞台に上がったばかりの彼女。奮闘は続く。


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