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園子温監督の初のロマンポルノ『アンチポルノ』(今冬公開予定)で主演を務めるのは、元AKB研究生の女優・冨手麻妙! 実は彼女は『新宿スワン』、『リアル鬼ごっこ』、『みんな!エスパーだよ!』と昨年立て続けに公開された園作品のほぼすべてに出演している、園監督が今もっとも期待している女優なのです。

“AKB48の黒歴史”8期生だった

『アンチポルノ』は、「日活ロマンポルノ」生誕45周年を記念したロマンポルノリブートプロジェクトの一環で製作された作品。小説家兼アーティストとして時代の寵児となった京子は、極彩色の部屋に籠もり、マネージャー典子が伝えるスケジュールを分刻みでこなす毎日を過ごしている。寝ても覚めても悪夢に襲われ、虚構と現実の狭間で京子の過去の秘密が暴かれていく――。

園監督が主演に抜擢したのは、22歳の冨手麻妙。まだ若手なので知らない人がほとんどでしょうが、AKB48ファンなら、「あっ!」となるのではないでしょうか? なぜなら彼女は15歳のとき、AKB48の8期研究生オーディションに合格して芸能界入りを果たしたのですから……。

この8期生というのは、実はファンの間では“黒歴史”といわれる存在。オーディション合格者は15人いたのに、問題児が多いとのことで全員解雇されてしまったのです。しかし今、その8期生である冨手が女優として活躍し始めているのですから、わからないものですよね。ちなみに冨手はグループを辞めてから、自身のブログで「ああ、必要とされないってこんなにも惨めで、つらくて、悔しいことなんだって気付いてそこから自分の生き方がぜーんぶ変わった気がします」(2014年3月16日)とつづっています。

「園作品で主演」が目標だった

それから本格的に女優として活動することになった冨手は、NHK連続テレビドラマ小説「花子とアン」などに出演。園監督に見出されて、昨年は『新宿スワン』、『リアル鬼ごっこ』、『みんな!エスパーだよ!』と同監督の映画に3本も出演しています。

園監督は、今回主演に起用した冨手に「彼女を続けて起用して、その女優としての才能が開花していく様に常に着目してきました。個性的な魅力、豊かな肉体、そして並外れた演技力を持つ彼女を晴れて主演として迎えられたことで、はじめて作品が成立したと言って過言ではありません。彼女以外の主演はありえませんでした」と太鼓判を押しています。

また冨手は「園子温監督映画で主演を演じる!」「毎回、園監督の作品に参加するたび、役を与えてくださってる園監督への感謝と共に、自分ではない主演の役者さんへのジェラシーというか、悔しさみたいなのがすごく生まれていて、次は絶対自分が主演をやるぞと心の中で思っていました」と明かし、「園さんから『アンチポルノ』の話をされたときは、涙が出るくらいとにかく嬉しかったし、緊張したし、ワクワクしましたね」とコメントしています。

喜びが勝ったということか、初ヌードに抵抗はなく、「むしろ、『よっしゃー!脱ぐぞー!!』って感じ」だったそう。「女優として生きていくには、自分のことを全部ハダカにしないといけないし、そういう意味でも丸裸になってスタートラインに立てた気がします。やっと産まれました(笑)」と語っています。

園監督といえば、満島ひかり、吉高由里子、二階堂ふみたちを見出した人物としても知られています。冨手も今後ブレイクを果たすのか……? 将来は「AKB48出身の女優といえば冨手麻妙」という存在になっているかもしれません。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160831-00010001-dmenueiga-movi